夢は忙しくも穏やか

結構前の話になるが、ある夜に見た夢がとても印象に残った。

あまりのインパクトのために朝目が覚めたあと、忘れないように書き留めたのでそれをここで紹介したいと思う。

最初の舞台はスチームパンク風の、蒸気の出るパイプが縦横無尽に張り巡らされた街。
そのパイプたちがある種のアート作品を作り上げているようだ。

その街の裏路地を走る路面電車に揺られながら楽しげに会話をする私と友人のジョーダン、ジュスティン。

電車がジェネピ(アルプス地方の食後酒)入りビールの工場裏で停車し、ジュステインが電車から降りつつ私とジョーダンはその工場のビールには本当にジェネピが入っているのだろうかと議論。するとジュスティンが一度一緒に試飲しに行こうと提案するも、私とジョーダンはそれに対して無言で反応を示さない。

それに対してジュスティンは怒り、どこかへと姿を消してしまった。

場面は変わって、おそらくショッピングモールであろう、エスカレータが長短無数にある巨大な施設。この類の施設は私の夢では頻繁に現れる。

そこでいなくなってしまったジュスティンを私が一人で探している最中、トイレに行きたくなり、トイレ専用のエスカレータを下りるとそこは人であふれかえっていた。
用を足し戻ろうとするが、元の階に戻るためにはなぜか上りではなく下りのエスカレータを使用しなくてはいけなく、そのエスカレータの途中では警備員のような人が段上に倒れて寝ている。気付くとエスカレータは上っていた。

元の階に戻るとショッピングモールの正体がうっすらとわかってきた(地元のかな?)
ジュスティン捜索を続けていると向こうから別の友人のパビナとその友達が近づいてくるので、こちらに気付く前に彼女らの背後へと回り込み後ろから肩をたたく。
その瞬間、舞台がアヌシーの旧市街のようなところへ移っていると同時に、ジョーダンが私とともにジュスティンを探している。
特に彼女らとの会話はなく、そのまま別れる。

その後も彼女を見つけるべく、リモコンでチャンネルを変えるように自分たちのいる場面を幾度となく変えると突然テレビ画面のようなビジョンになる。
そのテレビ画面を早送りすると、番組が終了したようになりハイネケンビールのCMばかりが映るようになる。

その内容は、
レトロな雰囲気を醸し出す粗い映像で、緑の背景に緑のハイネケン工場が無音で遠くからゆっくりとアップになっていくもの。

ここで私は早送りをしすぎたのだと思い、巻き戻すも別の番組が流れる。

ポケモンの対戦のようなものが画面で繰り広げられつつ、横にはチャットスペースのようなものがあり人々が語り合っている。
その内容は主に悪口なのだが、だんだんと悪口は無くなりそのチャット中にぽつぽつと私の名前が出てくるようになる。

その会話は内容はわからないがポジティブなことを話しているような気がした。

場面はまた変わり、チェコで見た王宮のような、大学のような、高台にある場所。

ジョーダンとジュスティンと何事もなかったように会話をしていると、ジュスティンがカニのマネといいつつ口から泡を出し始める。

すると私もつられて口から泡を出すが、

そこで目が覚めた。

夢の中は無音であったが同時に有音であり、まるでテレパシーを通じて音を聞いているかのようだった。

これはよく夢を見る私の中でも1,2を争うほど、起きた後も不思議な気分が続いた夢であり、その気持ちから目が覚めてすぐにメモに書き留めたのだ。

私が見たものは何かを暗示していたのだろうか?
この記事を書いているとあの目が覚めた時のような不思議な感覚がよみがえってくる。

もし誰かこの不思議な物語を映像化できるのであればぜひお願いしたいところである。